国内の広い範囲でインターネットに接続しにくくなる通信障害の発生について考察する

国内の広い範囲でインターネットに接続しにくくなる通信障害の発生について考察する

2017年8月25日正午過ぎから日本国内の広範囲でインターネット接続がしにくくなるという通信障害が発生した。株式トレーダーなどネット利用で仕事をしている人にとっては致命的な障害であることは間違いない。

26日今朝の日経新聞によると、「LINE」「ドワンゴのネットワークサービス」「楽天証券などのネット証券」「JR東日本の予約サイト」などが繋がりにくくなったと記載されている

原因はネット上の通信が不安定になったことが原因でサイバー攻撃の可能性が低い」と言うのが専門家の見解らしい。

ネット社会のインフラの脆弱性が露呈した

たまたまだが、筆者には全く影響がなかったのだが、影響した人とそうでない人がいるという事は、特定のインターネット接続会社を利用している企業に影響を与えたのでは無いかと推測する。恐らく「NTTコミュニケーション」当たりだろうと推測するが、日経新聞にも「NTTコミュニケーション」の見解が記載されていた。

「当社の接続先である海外通信事業者が誤ってデータの行き先となるIPアドレスの情報を書き換えてしまった。その影響で多くのデータが行き先を失った」

との見解だ。

そして、

「接続先の海外通信事業者がすぐにIPアドレスの情報を正しい情報に直したことで、通信障害が復旧した」

となっている。

しかし、原因が解明されていないこと自体が問題

日経新聞上では「サイバー攻撃の可能性も残る」と記載されている。まず、海外では発生してないの?って言うのが疑問が残る。情報処理業界の人間ならわかると思うが、「障害が発生したらまず自分を疑え」というのが基本である。

あたかも海外通信事業者が悪者のように記載されているが、「IPアドレスを正しい情報に直してもらったら復旧した?」。怪しいものである、「自分のところのでおかしくした可能性だってあるはず、おかしくしてしまったから書き換えて貰って直った。」という見解もできるのだ。

日経新聞の記事の最後に「インターネットの脆弱な基盤が浮き彫りになった。」っと率直な記者の見解が記載されていた。

全くその通り

日本には情報処理技術者のスペシャリストが不足している

これが一番の問題であれ。これは自分が情報処理業界に興味が湧いた頃より思っている。実際にSEとして開発していてもそのように感じる。まともなプログラムも作成できないような人間がSEとして高給料を貰っているのだから。たまたま動いちゃったプログラムを商品として作成しているSEがいる実態が、日本の情報処理産業の実態である。

SEですら「ハッカー」と「クラッカー」の違いすらわかっていない。日本人の80%以上の人は「ハッカー」が悪い人だとおもっているはず。実は違います。「ハッカーはプログラミング技術等を極めた人のこと」を指しています。そして「クラッカーは技術を悪用するひとのこと」を示しているのです。

文化で片付けられない「Microsoft」や「Google」と言った凄いものを生み出した人材がいないのが日本の情報処理業界の実態である。これは教育環境の違いが大きいのではないかと筆者は感じている。確かに日本にも有望な人材がいるのは確かだが、絶対数が不足している。

もっと自由に技術者を育てる環境を作るべきである。そして快適な環境を見直すべきである。日本の開発環境は快適な上に技術を知らなくても開発できてしまう環境を与えてしまっている。そして開発に関わる無駄な作業が多すぎである。技術者を管理しすぎなのだ。

開発環境を一から作成できない技術者がまともな開発を出来る訳がない。何せどのような仕組みで動作しているのか理解できないのだから。一つの企業のサイトの乗っ取り位、楽々できるような人材を。これは悪用するための技術ではない。そういった技術を知らないとサイバー攻撃に対抗できないのだ。

じゃ、お前はどうなんだと言われるかもしれない

ハッキリ言うと普通の日本の情報処理技術者だ。ただ、アルゴリズムを考える能力は他の情報処理技術者と比べ長けていると思っている。過去に他社で作成したプログラムを引き継いだことがある。どう見ても素人以下のプログラム。これで給料貰えるの?って思ったくらいだ。そのプログラムを一から解読して動作が変わらないようにすべて書き換えたことがある。1つの処理が5分掛かっていたのが、コンマ何秒で処理が完了するアルゴリズムに書き換えてしまった。同じプログラム言語を使ってもアルゴリズムでこれだけの差が出るのだ。そしてメンテナンスもしやすくなり機能追加もしやすくなる。これがプロの仕事である。正直、同じ給料を貰っているのが馬鹿らしくなる。給料(報酬)を貰っている以上、プロでなければいけない。自分は今までそうやって仕事をしてきたつもりだ。

今までこの業界にいて、自分より凄腕かも知れないと思った人間は数人しか出会っていない

何で自分がこうなれたかは、たまたま恵まれた環境があり、たまたま素晴らしい先輩に出会えたからだと思っている。特に自分に影響を与えた人物は最初の会社に自分をプロジェクトに拾ってくれた人だ。今では全く会わないが、かろうじて年賀状だけは出している。その方が居なかったら今の自分の技術は確立されなかったと思っているからだ。開発のノウハウを惜しみなく教えてくれた。本当に今でも尊敬している人である。

情報処理推進機構に考えて貰いたい

真の技術者を育てること」を真剣に考えて貰いたい。ハッキリ言って情報処理技術者試験制度というものがあるが、あんな資格は全く無意味だ。自分も資格手当を貰うために取得はしたことあるが、机上では測れない技術が必要とされていることを。後はISO制度も見直すべきだ。あれが伸び伸びと開発できない環境にしていることに気付かないのか日本人。今はそういった機構が文書類をチェックして正しく業務されているか評価しているが、そんなことに意味があるのか?建前上の文書を作成し審査に通り自己満足する。そして評価されたことを広報する。無駄な作業の悪循環。業務を標準化する上では便利なツールかもしれないが、建前だけでやるのは如何なものかと考えてしまう。

ハックする環境を技術者に与えるべきであると思う。きちんと法を整備して。特定の人材には。もしくはバーチャル環境を用意してやるのもありかもしれない。それでないと真の技術者は育たない。サイバー攻撃と戦う事すら出来ないじゃないか?技術者が攻撃を仕掛ける力がないと。

ちょっと長々と書いてしまってスンマソン。

まとめると

今回の「ネット通信障害の原因すら分からない」ってどういうことだ。と言いたいだけなのです。今の時代では「大規模停電が発生したことと同じ」です。最低限、原因位分かるように技術者を育成してもらいたいものだ。

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