オランダでサーバー放熱を利用した暖房が実験!一家に一台サーバー設置時代到来?

オランダでサーバー放熱を利用した暖房が実験!一家に一台サーバー設置時代到来?

本日ラジオを聴いていたら面白いニュースをやっていたので、ネットで検索してみた。今、オランダで実験・運用段階になっている面白い試みをお話ししたいと思います。

データセンター「サーバー室」のサーバーの放熱は物凄い熱量を発します。大抵のサーバー室というのは季節に関係なく約18℃設定で管理します。1台のサーバーが常に発している温度は40℃~60℃位でしょうか。記憶によるとそれ以上になると熱暴走を起こしサーバーがダウンします。その為、冬にも関わらずクーラーが必要なのです。

そのようなサーバーを20台以上あれば立派なサーバー室なのですが、データーセンターのような巨大な施設ですと100台以上のサーバーが当たり前のように動作しています。その為、18℃管理するためには巨大なクーラーが何台も必要で、大抵のサーバー室ではクーラーの多重化しておくのが当たり前です。データーセンターの中に居るとサーバーの音とクーラーの音の大きさに驚きます。

サーバーを冷却するために使用するエネルギーの無駄と、そしてサーバーが発する熱を上手く利用できないか?」とオランダで今実験運用されている段階に来ています!

分散型クラウド(データセンター)の試み!

今までデータセンターというとどこかの施設に集約するのが一般的でしたが、サーバーの発熱を利用した暖房の実現の為に、一般家庭にサーバーを設置しようという斬新的なアイデアが実運用の段階まで来ています。

データセンターにサーバーを集約するのではなく、サーバーを分散配置し効率的にエネルギーを利用しようという試みです。しかもサーバー設置に協力した家庭は無料で暖房が利用できるのです!

これ凄くないですか!

これはきっと世界に拡大する予感!

タダでさえデータセンターの維持管理費って莫大な金額だと思います。24時間365日サーバーは動き続けます。多くても1年に一度、サービス提供がされなくならないような状態でサーバーのメンテナンスをする程度です。1台のサーバー停止したとしても半日でしょうか。その時は他のサーバーがサービス提供しているので、ユーザーからはメンテナンスされていること自体が分からないのが現状でしょう。

サーバーって維持するだけでもお金が掛かる。それを各家庭に設置しエネルギーを有効利用しようとしているのだから驚きである。そして設置協力した家庭は無料で暖房が利用できる。今まで暖房するのに利用したエネルギーも必要なくなり、サーバー冷却の為に使用していたエネルギーも各家庭に分散されるどころか不要となる。CO2削減にコレほど貢献するものは無いのでは?

1石何丁なの?良いこと以外何も見当たらない!完璧すぎる!

分散型クラウドはメリットの方が大きい

ここは専門家によっても意見の分かれる部分だと思います。この分散型クラウドというのはデータセンターという巨大な施設を持たずに、協力なサーバー群を構成することが出来ると言うメリットがあるが、全くデメリットが無いわけではない。ここから説明することは私見となることをご承知おき下さい!

分散型クラウドのメリット

  • 巨大な施設を必要とせず、維持管理費を節約できる
  • 集中管理だと施設の問題でトラブルがあると一度にサーバーダウンするが、分散されていることで一部のサーバーがダウンしても動き続ける(例:施設への電力供給が途絶える

分散型クラウドのデメリット

  • メンテナンスするのに現場に行かないとならない(集中型と比較すると保守する人材が多く必要となる)
  • 今回のような家庭設置だと悪意のある人がサーバー上に悪意のあるプログラムを実行する可能性がある

どうですか?

一個人として今回の実験に対して思う事

分散型クラウドのメリット・デメリットを挙げた上で意見を言うと、今の世界には「Co2削減」という大きなテーマがあります。このテーマ実現には分散型クラウドのデメリットはあるにしても、取組する価値は十分あると思う。デメリットに挙げた部分に関しては、何らかの対策がされていると個人的には思っています。

また今のサーバーは壊れる前に通報される仕組みがあり、きっとコントロールセンターみたいな場所で計画的にサーバーのメンテナンスをするのでしょう。現場に駆け付ける必要があるのは物理的な障害の時だけです

また悪意のあるプログラムに関しても、各家庭に設置する時点で直接ユーザーがサーバーを操作出来ない仕組みがあるのでしょう。

日本の場合、夏場はどうするか?って言うところですかね。各家庭でキチンと温度管理してくれるのか心配ではありますが。せめて25℃位で管理して貰わないと困るかな。(〃艸〃)ムフッ

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